小沢氏が東京地検の事情聴取を受けた東京都千代田区のホテルニューオータニ。フロアには警護の警察官が詰めて緊迫した空気が漂った。報道陣が殺到する中、知人と食事をするためホテルを訪れたという男性会社員(55)は「小沢さんのこれまでの説明では何も分からない。聴取を機に真実を明らかにしてほしい。検察にだけでなく、国民にも説明を」と求めた。
小沢氏の地元・岩手県では、地元後援会幹部は「信念に基づいて正々堂々と説明したはずだ」と強調し、民主党県連代表の工藤堅太郎参院議員は「潔白が証明されると信じている」と力を込めた。
一方、自民党県連の千葉伝幹事長は「秘書ら3人が逮捕されたことへの道義的責任は明確。国会でも参考人としてきちんと説明すべきだ」と、小沢氏に説明責任を果たすよう求めた。
民主党内からは表だった批判や幹事長辞任を求める声は出ていないが、チルドレンらは有権者の風当たりの強さを感じている。
東京4区選出の藤田憲彦衆院議員は「朝の街頭演説や夜の新年会で厳しい意見にさらされている。不安がないといえばうそになる」と明かし、阪口直人衆院議員(和歌山2区)は「かつて秘書だった人が逮捕された。道義的、政治的責任はあると思う」と話す。
だが、党内で批判の声が少ない点について、中堅衆院議員は「幹部には小沢氏を追い詰めて党を割って出られたら困るという思いが強い。若手は小沢氏への恐怖心からか、面と向かって批判をするような雰囲気はない」と、“小沢氏依存”の党内事情に言及した。
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